人生史・自分史・家族史の作成
人の脳には「きっかけ」によって記憶を呼び覚ます特長があり、これを利用し人生史を作成するのが簡単です。記憶を呼び覚ますために必要なのは「写真」と「質問」の2つです。
ここでは、誰でも簡単に作成可能な、写真と質問を使った人生史作成プロセスを紹介します。あなたも今日から、未来につなげる人生史作成をスタートてみましょう。
人生史作成のメリット
人生史の作成は、自分の経験や思い出“生きた証”を残すだけでなく、近年では下記のメリットがあると言われています。
- 人生を見つめる 死を意識することにより、人生史から学ぶ自分の生き方を再認識できます。
- 家族をつなげる 家族のルーツや親戚が分かるだけでなく、自分の命の傾向性や、病気のDNAなどを知る手がかりになります。※病気については明確に記述することにより、残された家族が注意できる家族の傾向性が分かります。
- ファミリーセラピー 人生史を一緒に作る過程で、写真による記憶トリガーを活用し過去を思い出すことで、認知治療・回想法・音楽療法・作業療法などのセラピーに活用できます。
人生史作成の4ステップ
今まで先の伸ばしにしていた、写真アルバムの整理から始めるので、楽しく始められます。
- 全ての写真を一か所に集めます。(写真アルバム・卒業アルバム・記念写真・スマホ写真など)※デジタル化された写真はグーグルフォトなどに集約すると便利です。
- 各人生章(※人生章)において写真を1枚選びます。(写真の選択は、なにを未来につなげたいか」考えて選択すると容易です。)
- 質問表(※質問表)を参考に選んだ写真へ文章を追加します。(400文字以下が読みやすいです)
- 各人生章を書き終えたら下記の3つを付け加えます。
- “謝辞(はじめに)”
- “人生で学んだこと”
- “最後に伝えること(ありがとう)”
※人生章 人生史に使う11の人生章
世界共通に使われる人生史作成時の人生章は下記です。もちろん人生は人それぞれですので、追加したり削除したりは自由です。
- 家族の歴史(生家)
- 幼児期
- 学生時代(小学校・中学校・高校)
- 小さいときの家族イベント
- 大学時代
- 就職
- 結婚
- 子供
- 職業とキャリア
- リタイヤメント(定年退職後)
- 私の好きなこと
※質問表
11の各人生章には、質問表があります。(下記サンプル)これらの質問表は、ステップ2の写真選びの時に使用すると有効です。また、選んだ写真を見ながら文章を追加する際に参照してください。(高齢者の人生史を対話方式で作成する場合は、写真を見せながら質問します。)
< 2.家族の歴史 (生家) での質問表>
- 家系図はありますか?はいの場合は手元に置いてください。
- 家族の出身地や出身地など、先祖の歴史について知っていることを説明してください。(父母ー祖父母の名前、出身地、仕事、人生、兄弟ー姉妹の名前、仕事、人生、性格)
- あなたの両親はいつ、どこで、どのように結婚しましたか?
- 出生地・出身地について(風景や地域の風習)*地図を追加したい場合は、追加してください。
- どのように育てられましたか?
- どのような子どもだったと聞いていますか?
- あなたの親戚の誰かが有名・面白い人はいましたか?
- あなたが共有したい古い家族の話はありますか?
- あなたの家族は昔は、どこに住んでいましたか?
- あなたの家系に見られる異常な遺伝形質はありますか?
- あなたが覚えている家族の伝統のいくつかは何でしたか?
これら質問の回答は、人生の旅は人それぞれであり、良いも悪いもありません。文章の書き方に正解はありませんので自分の言葉で、自分らしく飾らず自由に書いてください。