承継
軌跡

(生い立ち)

1873年7月1日、アリスはフランスパリ郊外にあるヴァンセンヌの森の近くのサン=マンデに、父親のエミール・ギイと母親のマリー・クロチルド・フランセリン・オベール(通称はマリエット)の1男4女の末っ子として生まれた[5][6][注 1]。エミールはチリサンティアゴバルパライソで書店と出版社を経営し、4人の兄姉もチリで生まれた[6]。アリスが自伝で言うには、マリエットが「5番目の子供をフランス人としてフランスで産もう」と決心し、1873年にエミールとフランスに帰国し、そこでアリスを出産したという[8]。しかし、アリスが生まれた数か月後に両親はチリに戻り、アリスはスイスジュネーヴ近郊のカルージュに住む母方の祖母に預けられた[6][8]

アリスが3歳か4歳の時、マリエットはスイスにやって来て、アリスをチリへ連れ戻した[6][9]。その2年後、アリスはエミールによってフランスに連れ戻され、2人の姉が在籍していたヴェイリエのサクレクール女子修道院寄宿学校に入学させられた[6][10]。アリスが寄宿学校にいる間、エミールが経営する書店は相次ぐ地震や火災、盗難などの影響で破産し、エミールはフランスに帰国した。それに伴いアリスはすぐ上の姉とともに、スイスとの国境近くのフェルネ=ヴォルテールにある費用のかからない寄宿学校に転校した[6][11]。さらに兄が17歳で病死し、マリエットもチリから帰国せざるを得なくなり、こうして一家はフランスに集結したが、エミールは1891年に51歳で亡くなった[6][11][12]。同年にアリスはパリ17区カルディネ通りフランス語版)にあった小さな学校で学業を終えた[11]