承継
軌跡

(生い立ち)

神奈川県横浜市鶴見区生麦町(現在の鶴見区岸谷)出身。鹿児島県出水市出身の父・猪木佐次郎[15]熊本県人吉市出身の母・文子(旧姓:相良)[16]との間に11人兄弟の9番目の六男として生まれる[17]。父親は猪木が5歳の時、横浜市議会議員選挙に自由党から立候補したが、選挙期間中に心筋梗塞で急死[18][19]。実家は石炭問屋を営んでいたが第二次世界大戦後、世界のエネルギー資源の中心が石炭から石油に変わっていったこともあり倒産。

12歳で横浜市立寺尾中学校に入学するも、生活は厳しかった。13歳の時に貧困を抜け出せるかもしれないという希望から、母親、祖父、兄弟とともにブラジルへ渡り[注釈 2]サンパウロ市近郊の農場で少年時代を過ごす。ブラジル移住後最初の1年半は、農場で早朝5時から夕方の5時までコーヒー豆の収穫などを中心に過酷な労働を強いられた