承継
軌跡

(生い立ち)

01生い立ち
畠山一清は1881年(明治14年)石川県金沢市で三男三女の末っ子として生まれる。先祖は室町時代に活躍した能登の国の守護大名である畠山満慶を初代とする能登の国畠山家で、一清はそこから数えて18代目にあたり、もともとは大変裕福な家系であった。

しかし、時代と共に家運が傾き、一清が物心つく頃には大変貧乏だった。あまりに貧乏だったため、高等小学校(現在の小学校高学年)は最寄りの小学校ではなく、義兄が住んでいる佐渡(新潟)へ行き支援してもらった。また中学と高校(共に旧制)は佐渡に学校がなかったため、金沢へ戻り義兄の学費の支援の下卒業した。さらに大学の学費も義兄が支援してくれたことで卒業する事ができた。

子供のころの性格は、後年「君は、さすが殿様の子孫だけある」と知人に言われるほど負けん気が強く、他人に悪口を言われてもまったく気にしない性格だったと語っている。