承継
軌跡

(少年時代)

天保4年6月26日1833年8月11日)、長門国萩城下呉服町(今の山口県萩市)に長州藩藩医である和田昌景の長男として生まれる。和田家は毛利元就の七男・天野元政の血を引くという。母はその後妻であった。前妻が生んだ異母姉が2人いる。実子としては長男であるが、長姉に婿養子文讓が入り、また長姉が死んだ後は次姉がその婿養子の後添えとなっていたため、小五郎は次男として扱われた。

天保11年(1840年)、7歳で向かいに住んでいた藩士桂孝古末期養子となり、藩の大組士に列して禄(90石)を得た。翌年、桂家の養母も亡くなったため、生家の和田家に戻って、実父母・次姉と共に育つ。